第153章

新たなるルナ?

フレイヤはいま、完全な支配権を手に入れようとしていた。

かつて恥に追われ、群れから逃げ出した怯えた若い女の面影は、もうどこにもない。いま正門を堂々と歩み入るその女は、力を第二の皮膚のようにまとっていた。長い黒髪が夜風にあおられて背に流れ、衣は月光を含んだようにきらめく。優美で、毅然としていて、そして危険だった。

昔、彼女を嘲っていた狼たちは、彼女が通ると頭を垂れた。深々と礼をする者もいれば、目を見開いたまま立ち尽くし、この変貌がどこから来たのか、そしてなぜ自分たちはそれを見抜けなかったのかを理解しようとする者もいた。

長老グラスは誇らしげに群れの中を歩き回り、顎を高く掲...

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